「ウパちゃんが水面に浮いたまま、底に潜れなくなった……」
そんな場面を目の当たりにすると、焦りで頭が真っ白になってしまいますよね。「これって病気?死んでしまうの?」と不安になった方も多いのではないでしょうか。
この症状は「ぷかぷか病」と呼ばれ、ウーパールーパーに比較的よく起きるトラブルの一つです。私のウパちゃんも一度、夕方の餌やりのあとから急に水面に浮きっぱなしになって、夜中まで心配で眠れなかった経験があります。でも落ち着いて原因を調べ、適切に対処したら翌朝にはケロッと底に戻ってくれていました。
ぷかぷか病は、多くの場合、消化不良によるガスが原因で起きます。適切に対処すれば自然に改善するケースが多い症状ですが、放置したり間違った対処をしたりするとこじれることも。この記事では、症状の見分け方・主な原因・自宅でできる対処法・やってはいけないNG行動・病院に行くべきタイミングまで、順を追って解説します。まずは深呼吸して読んでみてください。
ぷかぷか病とは?症状の見分け方
ぷかぷか病とは、ウーパールーパーの体内にガスが溜まり、自力で水底まで沈めなくなる状態のことです。正式には「浮上病」と呼ばれることもあります。
主な症状
- 水面に浮いたまま、底に潜れない
- 無理に沈もうとして激しく動くが、すぐ浮き上がってしまう
- 横向きや逆さまになっている(重症の場合)
- 水面でぷかぷかしながらも、餌への反応はある(軽症の場合)
軽症では「底には戻れないけど食欲はある」という状態で、重症になると完全に浮き上がったまま横向きになり、エラも元気をなくしてきます。
「ぷかぷか病」という名前のせいで軽く聞こえますが、長時間水面に浮き続けると乾燥や体温上昇で体に大きな負担がかかります。見つけたら早めに対処することが大切です。

ぷかぷか病の主な原因3つ
原因によって対処法が変わるので、まずは何が起きているのかを把握しましょう。
原因① 消化不良によるガス発生(最多)
最もよくある原因です。人工飼料(特にキャット等の浮遊型の粒エサ)を食べたあと、消化の過程でガスが発生しやすいことがあります。
人工飼料に含まれる植物性たんぱく質や繊維質が発酵してガスを生じることがあり、これが体内に溜まると浮力の調整ができなくなります。餌を食べた翌日や数時間後に症状が出た場合は、これが疑われます。うちのウパちゃんもキャットを多めにあげた翌朝に浮いていたことがあり、2日間の絶食で自然回復しました。
原因② 水面での空気の飲み込み
餌をあげるとき、ウパちゃんが水面近くで勢いよく食べると、一緒に空気を飲み込んでしまうことがあります。飲み込んだ空気が消化管に残ると、浮力が増してしまいます。
水流が強すぎて水面が荒れている水槽や、浮くタイプの餌を使っている場合に起きやすいです。
原因③ 腸閉塞(砂利・底砂の誤飲)
ウーパールーパーは砂利や底砂を一緒に飲み込んでしまうことがあります。これが腸に詰まると、消化がうまくできず腸内でガスが溜まります。
この場合は消化不良よりも回復に時間がかかることが多く、絶食だけでは改善しないケースもあります。「最近底砂を食べているような気がする」という場合は要注意です。
浮いている場所で原因を絞り込む|左側・右側・全体
あまり知られていませんが、ウパちゃんが水面で浮いているとき、体のどちら側が上を向いているかで、ガスがどこに溜まっているかをある程度推測できます。
| 浮き方 | 推測される場所 | 考えられる原因 |
|---|---|---|
| 左側が上を向いて浮く | 胃にガスが溜まっている | 消化不良・空気飲み込み直後 |
| 右側が上を向いて浮く | 腸にガスが溜まっている | 消化不良の進行・誤飲 |
| 腹側全体が上を向く | 消化管全体にガス | 重症のガス貯留 |
| 頭が上に浮く | 浮き袋(肺)にガス | まれなケース |
これはあくまでも目安ですが、「左が浮いているなら消化不良で胃にガス→絶食で改善しやすい」「右が浮いているなら腸まで進んでいる→改善に時間がかかる可能性」と判断するヒントになります。飼育者の多くがこの情報を知らずに焦ってしまうので、ぜひ覚えておいてください。
自宅でできる対処法|まずはこの3ステップ
ぷかぷか病の初期〜中期であれば、以下の対処を自宅で行うことで改善するケースが多いです。
ステップ① 絶食する(2〜3日間)
成体(7cm以上のウパ)の場合、まず2〜3日間の絶食が基本です。消化管を休ませることでガスが自然に抜け、浮力が改善していきます。
ただし、体長7cm未満の稚ウパには絶食は絶対にやめてください。 稚ウパは代謝が非常に早く、低血糖になるリスクが高いです。稚ウパがぷかぷかになっている場合は、すぐに獣医受診を判断してください。
絶食中も水質は悪化しやすいので、1/3程度の水換えを毎日続けてください。
ステップ② 水位を下げる
水面に浮いているウパちゃんにとって、水位が高いと体が乾燥したり、底を触れなかったりして余計なストレスになります。水位を5〜10cm程度下げ、ウパちゃんが底に足をつけられる環境にしてあげましょう。
水位を下げると水温変化が起きやすくなるので、水温計で確認しながら15〜20度をキープしてください。
ステップ③ 水流を弱め、餌の与え方を変える(回復後)
症状が改善してきたら、再発防止のために餌のあげ方を見直しましょう。
- 水流を弱める: 強い水流は水面を荒らし、餌を食べるときの空気飲み込みを促進します
- 餌を底に落としてから与える: 水面で食べさせると空気を飲み込みやすいため、ピンセット等で底に落としてから食べさせる
- 人工飼料から冷凍赤虫に切り替える: 冷凍赤虫は消化がよく、ガスが発生しにくい。ぷかぷか病の回復期に特に有効です
やってはいけない!NG対処法
ぷかぷか病を早く治したいという気持ちから、かえって悪化させてしまう行動があります。
① 無理に沈めようとする
手で押さえたり、石を乗せたりして強制的に沈めようとするのは、ウパちゃんに強いストレスと外傷のリスクを与えます。浮いているのはウパちゃん自身がそうしているのではなく、体内の物理的なガスが原因です。力で対処しようとしないでください。
② すぐに薬浴を行う
観賞魚の治療でよく使われる薬は、両生類には毒性があります。ぷかぷか病の原因はガスの問題であり、薬で解決できるものではありません。むしろウパちゃんの体にダメージを与えるリスクがあります。
③ 様子を見たまま長期放置する
「そのうち治るかな」と数日〜1週間放置するのは危険です。水面に浮き続けることで、体の上側が乾燥・変色し、日光や室温による体温上昇で体調がさらに悪化します。症状が出たら翌日から対処を始めてください。

動物病院に行くべき症状のチェック
以下に当てはまる場合は、自宅での対処を続けず、早めに爬虫類・両生類を診てくれる動物病院を受診してください。
- 絶食・水位調整を3〜5日続けても改善しない
- 完全に横向きや逆さまになり、まったく動けない状態が続く
- エラがしおれ、食欲が完全にない
- 体が膨れてきた(腹水病との合併が疑われる)
- 稚ウパ(7cm未満)がぷかぷかになっている
受診の際は、「いつから浮いているか」「最後に何を食べたか」「絶食してどれくらいか」「水温・水換え頻度」をメモして持参するとスムーズです。「エキゾチックアニマル対応 動物病院 [お住まいの地域]」で検索して、事前に電話でウーパールーパーの診察可否を確認しておくと安心です。

よくある質問
- ぷかぷか病になっても食欲があります。絶食は必要ですか?
-
食欲があっても絶食をおすすめします。食欲があるのは軽症のサインで回復しやすい状態ですが、ここで餌を続けると消化管にさらにガスが溜まり悪化するリスクがあります。成体なら2〜3日の絶食は体への負担はほぼありません。「かわいそう」という気持ちは分かりますが、ここは我慢してください。
- ぷかぷか病は何日で治りますか?
-
消化不良が原因の軽症であれば、絶食開始から1〜3日で改善するケースが多いです。腸まで問題が及んでいる場合は1週間程度かかることもあります。5〜7日経っても改善がない場合は、自然回復が難しい状態の可能性があるので、獣医受診に切り替えてください。
- 塩浴はぷかぷか病に効きますか?
-
ぷかぷか病の直接的な原因はガスの問題であるため、塩浴でガスが抜けるわけではありません。体力が落ちている場合の補助的なケアとして行う分には問題ありませんが、「塩浴で治す」という期待はしないでください。まずは絶食・水位調整・水換えを優先してください。
まとめ
- ぷかぷか病の主な原因は消化不良によるガス発生・空気の飲み込み・誤飲の3つ
- 浮いている向き(左側・右側・全体)でガスがある場所をある程度推測できる
- 対処の基本は絶食2〜3日(成体のみ)・水位を下げる・水換えを続けるの3ステップ
- 7cm未満の稚ウパへの絶食は厳禁。稚ウパがぷかぷかになったらすぐ獣医へ
- 無理に沈める・魚用の薬を使う・長期放置はNG。5〜7日で改善しなければ獣医受診を
ぷかぷか病は、適切に対処すれば自然回復できることが多いです。でも「きっと治るだろう」と目をそらすのではなく、症状を見つけたその日から落ち着いて対処することが大切です。毎日の餌やりのときに少しだけウパちゃんの浮き沈みを観察する習慣をつけておくと、早期発見にもつながりますよ。



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