お迎えして3ヶ月。最初より少しは大きくなった気もするけれど、思っていたほど育っていない。同じ時期に買った知り合いのウパちゃんのほうが大きい気がする。
こういう不安は、わりとよくあります。ウパちゃんの成長は分かりやすいグラフになっていないので、速いのか遅いのか判断しづらいんです。
結論から書くと、成長が止まったように見えても、問題ないケースのほうが多いです。ただし本当に止まっているパターンもあって、その場合は原因がはっきりしています。
この記事では、月齢ごとの大きさの目安、心配のいらない3つのパターン、本当に止まっているときの5つの原因、そして「水槽の大きさで成長が止まる」という話の真偽までをまとめます。
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月齢別の大きさの目安
まず全体像です。ただし、この数字はかなり幅があると思って見てください。
- 孵化直後:1cm前後
- 2ヶ月:4〜9cm
- 6ヶ月:10〜18cm
- 12ヶ月:18〜24cm
- 18ヶ月以降:ほぼ成体サイズ

いちばん伸びるのは最初の2ヶ月で、週に1cm近く伸びることもあります。そこから6ヶ月くらいまでは勢いが続き、そのあと緩やかになります。成体サイズに届くのは12〜18ヶ月ごろ、ゆっくりな個体だと24ヶ月かかることもあります。
最終的な大きさは20〜25cmあたりが一般的です。30cmを超える個体もいますが、かなり珍しい部類に入ります。
ここで正直に書いておきたいことが2つあります。
ひとつは、調べる資料によって数字がばらつくことです。6ヶ月の目安ひとつとっても、10〜15cmとするものもあれば18cmまで含めるものもあります。同じ月齢でも数センチ違うのが普通だと考えてください。
もうひとつは、そもそも自分のウパちゃんの月齢が分からないことが多いということです。ショップでは「体長◯cm」としか表示されていないことがほとんどで、いつ生まれたかは聞いても分からない場合があります。つまり月齢の表は、持っていても照合できないことが多いんです。
ただ、ひとつだけ手があります。お迎えしたときの体長から、月齢を逆算する方法です。
上の目安を逆から読めばいいだけです。8cmで迎えたなら生後2ヶ月前後、12cmなら4〜6ヶ月前後、といった見当がつきます。そこにお迎えからの月数を足せば、いまだいたい何ヶ月かが分かります。
たとえば8cmで迎えて4ヶ月経っているなら、いまは生後6ヶ月前後。目安は10〜18cmなので、12cmなら範囲に入っています。この程度の精度でも、判断するには十分です。
そのうえで実際に使えるのは、月齢との比較ではなく、自分のウパちゃんの先月と今月の比較になります。
その目安として、月あたりどのくらい伸びるかを並べておきます。
- 孵化から2ヶ月ごろまで:週に1cm近く伸びることもある、いちばん速い時期
- 2〜6ヶ月ごろ:月に2cm前後
- 6〜12ヶ月ごろ:月に1cm前後まで落ちてくる
- 12ヶ月以降:長さはほとんど伸びなくなる
たとえばお迎えしたとき8cmだった子が4ヶ月で12cmになったなら、月1cmのペースです。目安よりは少しゆっくりですが、おかしな数字ではありません。元気に食べていて水質と水温に問題がなければ、心配しなくて大丈夫な範囲です。
ここも幅のある話なので、1ヶ月だけ見て判断せず、3ヶ月くらい並べて傾向を見るほうが確かです。記録の取り方は後半に書きます。
成長が止まって見えても、問題ない3つのパターン
① 成体サイズに届いている
20cmを超えていて、ここ3ヶ月ほど長さが変わっていない。これなら成体サイズに達したと考えて大丈夫です。月齢でいうと12〜18ヶ月あたりですが、月齢が分からなくても体長と経過で判断できます。
成体サイズに達すると、長さの成長はほとんど止まります。これは異常ではなく、そういうものです。
その後も体は変わっていくのですが、変化するのは長さではなく幅と重さのほうです。胴まわりががっしりしてくる、尾びれに厚みが出る、という方向で育ちます。定規で測っていると「止まった」と感じますが、見た目の印象は変わっていきます。
② 冬で水温が下がっている
ウパちゃんは変温動物なので、水温が下がると代謝が落ちます。餌の食べる量も減りますし、成長も緩やかになります。
目安としては、15℃を下回ると目に見えて動きが静かになり、食べる量も減ります。10℃前後になると、ほとんど食べなくなります。ここまでは正常な反応で、春になって水温が戻ればまた伸び始めます。
ただし、放置していい下限はあります。水温が5℃近くまで下がる環境なら、低温設定のヒーターを検討してください。 また、昼は暖房で20℃、夜は暖房を切って10℃まで落ちる、といった1日5℃以上の乱高下は、低水温そのものより体にこたえます。冬の管理は冬の寒さ対策!ヒーターは必要?にまとめています。
③ もともと小柄な個体
同じ月齢でも、個体によって差があります。餌の食べ方、遺伝、生まれたときの状態。こうしたものが積み重なって、同じ条件で育てても数センチの差は普通に出ます。
元気に食べていて、水質も水温も問題ないのに平均より小さい。これは「そういう子」である可能性が高いです。
本当に成長が止まっているときの5つの原因
一方で、手を打ったほうがいいケースもあります。次の5つが代表的です。
① 餌の量と頻度が足りていない
いちばん多いのがこれです。成長期なのに、成体と同じペースで与えてしまっているパターンです。
体長5〜15cmの幼体なら1日1〜2回、5cm以下の稚ウパなら1日2〜3回が目安になります。「毎日あげると太る」という情報を見て控えてしまい、結果として育たない、というのはよくあります。
頻度を落とすのは、15cmに届いた瞬間ではありません。15cmはまだ伸びている途中なので、そこで急に2〜3日に1回へ切り替えると、今度は餌が足りなくなります。長さの伸びが落ち着いて、胴まわりががっしりしてきてから、少しずつ間隔を空けていくほうが安全です。

量の目安は、1回につきウパちゃんの頭の大きさくらい。詳しい頻度と量は餌の頻度と量|成長段階別の正しい与え方にまとめています。
成長期に効くのは冷凍赤虫です。食いつきがよく、消化もいいので、伸びる時期は赤虫の比率を上げるとよく食べてくれます。ただし赤虫だけに寄せず、人工飼料と組み合わせるのが基本です。
② 水温が低すぎる、または高すぎる
適温は15〜20℃です。この範囲を外れると、どちらの方向でも成長は鈍ります。
低すぎる場合は代謝が落ちて食べなくなります。高すぎる場合は、23℃を超えたあたりから体力の消耗が始まり、成長どころではなくなります。25℃を超えると危険域、28℃に近づくと命にかかわります。

夏と冬で水温がどこまで振れているかは、実際に測ってみないと分かりません。最高最低を記録するタイプの水温計があると、留守中に何度まで上がっていたかが分かります。
③ 水質が悪化している
アンモニアや亜硝酸が蓄積していると、体がその対処にエネルギーを使うことになり、成長に回す分が減ります。見た目では分からないので、測ってみないと気づけません。
水換えをしているのに水がすぐ濁る、臭いが戻るのが早い、といった兆候があれば疑ってみてください。数値の見方は水質管理入門|pH・アンモニア・亜硝酸の基本にまとめています。
④ 同居個体に餌を取られている
複数飼いをしている場合、よくあります。餌を撒くと動きの速い個体が先に食べてしまい、もう一方は食べられていない。見ていないと気づけません。
1匹ずつピンセットで与えると、それぞれの食べた量が分かります。体格差が開いてきたときは、まずここを疑ってください。多頭飼いの注意点は多頭飼いは可能?共食いを防ぐ5つの対策にまとめています。
⑤ 体調を崩している
食べているように見えて吐き戻している、寄生虫がいる、慢性的にストレスを受けている。こうした場合も成長は止まります。
成体が3日以上まったく口をつけない、幼体なら2日続けて食べない。あわせて糞が出ない、痩せてきた、エラが縮んだ。こうした変化を伴うなら、成長の問題というより体調の問題です。食欲の落ちる原因は餌を食べない!考えられる5つの理由で扱っています。
「水槽の大きさで成長が止まる」は本当か
金魚でよく言われる話です。「小さい水槽で飼うと、その大きさに合わせて成長が止まる」。ウパちゃんでも同じことを言われることがあります。
調べてみると、そのままの意味では当てはまらないようです。研究施設では比較的小さな容器で飼育されていますが、それで小さいまま育つという話にはなっていません。水槽のサイズが直接、最終的な体長を決めているわけではなさそうです。
ただし、間接的には効いてきます。
小さい水槽は水量が少ないぶん、水質が荒れるのが早くなります。アンモニアも溜まりやすい。水温も外気に振られやすくなります。つまり、さきほど挙げた「本当に止まる原因」のうち②と③が起きやすい環境になるということです。

結果として成長が鈍ることはあるけれど、原因は水槽のサイズそのものではなく、そこで起きる水質と水温の変動、ということになります。
なお、この話について調べた範囲では、きちんとした研究は見つけられませんでした。飼育者のあいだで語られている内容が中心なので、断定はできません。ただ「広い水槽のほうがいい」という結論自体は、どちらの説をとっても変わりません。水槽サイズの選び方は水槽は何リットル必要?にまとめています。
成長を記録する、いちばん簡単な方法
月齢が分からない以上、比べる相手は過去の自分のウパちゃんになります。記録があると「育っていない気がする」が「育っている」に変わることがよくあります。
おすすめは、月に1回だけ、同じやり方で残すことです。
- 水槽の外から定規を当てて、鼻先から尾の先までを読む(水槽に手を入れる必要はありません)
- 同じ角度、同じ距離で写真を撮る(隠れ家など、大きさの比較対象が写り込むと分かりやすいです)
- 餌の種類と、1回に食べた量をメモしておく
- 測った日の水温も一緒に書いておく
わたしは月初の水換えのタイミングで撮ることにしています。毎月1日と決めるより、もともとやる作業にくっつけたほうが続きました。
定規で測れるのは、ウパちゃんがガラス沿いに真っ直ぐ止まっているときだけです。体を曲げていたり奥にいたりするときは、無理に測ろうとせず写真だけ撮っておけば十分です。待っていれば、そのうち都合のいい向きで止まってくれます。
水中にいる個体を正確に測るのは難しいので、数字の精度にこだわらなくて大丈夫です。大事なのは、同じ条件で並べて比べられることです。
変化が分かりやすいのは写真のほうです。3ヶ月前と見比べると、定規では気づかなかった幅の違いが見えてきます。水温も一緒に残しておくと、あとから「伸びが鈍った時期は水温が低かった」と理由までたどれます。
よくある質問
- お迎えしてから1ヶ月、まったく大きくなりません。
-
お迎え直後は環境の変化で食欲が落ちることがあります。まず餌を食べているかを確認してください。食べていて水温も適正なら、1ヶ月で目に見える変化が出ないことは普通にあります。
- 知り合いの同じ時期に買った個体より小さいです。
-
ショップの表示は体長だけで、月齢は違うことがあります。同じ日に買っても、生まれた時期が数ヶ月違うことは珍しくありません。比べるなら他の個体ではなく、自分のウパちゃんの先月と比べてください。
- たくさん食べさせれば早く大きくなりますか。
-
成長は早まりますが、与えすぎは消化不良やぷかぷか病の原因になります。目安の範囲で、毎日きちんと食べられる状態を続けるほうが結果的に健康に育ちます。
- 何ヶ月伸びなかったら「止まっている」と判断すればいいですか。
-
成体サイズ(20cm前後)に届いていない個体で、3ヶ月並べても長さがまったく変わらないなら、原因を探してみてください。1ヶ月だけだと、測り方の誤差でも数ミリは動きます。あわせて、餌を食べているか、水温が15〜20℃に収まっているかを確認すると、だいたい当たりがつきます。
- 成長が止まったら、もう何も変わりませんか。
-
長さは止まりますが、体の厚みや体重は変わっていきます。エラの状態や体色も年齢とともに変化します。長く飼うほど分かる変化なので、記録を続けてみてください。
まとめ
- 目安は2ヶ月で4〜9cm、6ヶ月で10〜18cm、12ヶ月で18〜24cm。ただし資料によって幅がある
- 月齢が分からないなら、お迎え時の体長から逆算する。8cmで迎えて4ヶ月なら、いま生後6ヶ月前後
- 20cmを超えて3ヶ月長さが変わらないなら、成体サイズ。そのあとは幅と重さに変わっていく
- 冬に伸びが鈍るのは正常。ただし5℃近くまで下がる環境なら低温ヒーターを検討する
- 本当に止まる原因は、餌不足・水温・水質・餌の取り合い・体調不良の5つ
- 「水槽の大きさで成長が止まる」はそのままの意味では当てはまらない。ただし小さい水槽は水質と水温が荒れやすい
成長の速さは、健康かどうかの指標のひとつではありますが、すべてではありません。元気に食べていて、エラがふさふさしていて、水質も水温も安定している。それなら、多少ゆっくりでも心配しなくて大丈夫です。


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